住宅作家　成田完二の手仕事

　家をリフォームする前には耐震診断を受けましょう。
　昭和５６年５月以前に着工した木造住宅には「無料診断」の制度があります。地元自治体の担当課へお問い合わせください。
　対象外の建物も耐震診断を受けて、リフォームする際に耐震補強を含めた改修を行うことをお勧めします。
　
　耐震診断を受けたら、耐震改修をしましょう。
　リフォームと併せて行うことが効果的です。特に外壁の張り替え、屋根の葺き替えをするときが最適です。
　費用がかさみ、建物全体の補強が出来ないときも、少しでも補強の方向になるようなリフォームを心がけることが、重要です。
　震災にあっても住み続けられる家に、今の内に改修しておきましょう。

　古い建物はその歴史を感じることが出来、味わい深いものがあります。
　その古家をリフォームして新たないのちを吹き込む。それも私たち建築をやるものにとって魅力的な仕事です。
　古い家をそのまま元の状態にレストアする方法もありますが、これは文化財のような歴史的建造物なら必要ですが、 一般には古家の雰囲気を大事にしながら、現在の生活スタイルに合うようにリフォームするのが良いでしょう。

　キッチン、お風呂、トイレなど、水回りはその生活スタイルを大きく左右するもので、毎日使うものですから「快適にしておきたい」と思いますね。
　多くの場合、住みながら改修になりますから、工夫が必要です。現状をよく検証し、何が不便で何を改善すべきかを見つけ、最適な改修を提案します。
　水回りの改修は費用がたくさん掛かります。費用をかける分、快適にならないと意味ありません。

　若いときはなんでもないことが、年齢と共に苦痛に感じることが出てきます。それが自宅であれば、直しておきたいものです。
　足が不自由になったり、車いす生活になるなどすれば、即日家が使いにくくなります。それらを解決するのも私たちの仕事です。
　介護や福祉の専門家と協力し合い、よりよい改修を提案、実践します。

　夏涼しく、冬暖かい家、それが理想です。「私の家は古いからダメ」と諦めていませんか。そんなことはありません。 少しの工夫、簡単な改修でも大きく改善することもあります。
　何が原因で夏暑く、冬寒い家になっているかを原因を見つけ、対策を施す。それも私たちが出来ることの一つです。
　また、結露はカビやダニの発生につながりシックハウス症候群の原因にもなり、シロアリの発生など家の寿命を縮めます。
　結露は温度差があることで生じます。省エネ・エコ改修をして結露を防ぎ、快適でエコな家にして、寿命も延ばしてあげましょう。